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お墓も住宅のようにリフォームできるの?

どんなにお墓参りをし、しっかりと管理をされているお墓も、墓石自体は一年中、風雨や紫外線にさらされています。そのため、永い年月が経てば変化し、傷んでいくものです。墓石の本体はもちろん、外柵(お墓の囲いの部分)なども、地震や台風、地盤沈下などの天災で、被害を受けてしまうこともあります。

お墓の状況が思わしくなくなってきた時には、住宅のようにリフォームが出来るケースも多いです。新たなお墓を建てなおすという選択肢だけでなく、石の洗浄(墓石クリーニング)や磨き直しをし、そして据付直しなどのリフォームをするだけで、見違えるようにきれいなお墓に生まれ変わる場合もあります。

お墓にも、いろいろなリフォームの種類がある

お墓のリフォームには、部分的な石材のクリーニングや修理から、すべてを取り外し、基礎工事もやり直しをして、全面改修といったリフォームまで、状況によっていろいろなパターンが考えられます。

たとえば、石に傷がある場合、石材店に加工し直してもらうことで傷が無くなる場合があります(表面的な傷の場合など)。よく「お墓が欠けていると良くないことが起こる」という言葉も耳にしますが、その是非はさておいて、ひび割れや目地の劣化などをそのままにしておくと、さらに劣化が進んでしまったり、納骨する部屋(カロート)にまで水が侵入してしまい、ご骨壺に水が溜まってしまった・・・・といったケースになることもあります。

ですので、「ちょっとこの部分が気になるな!」と、お墓の問題点に気づいた際には、早めに修復やリフォームの相談をし、解決をすることが大切ですし、長持ちの秘訣になります。

お墓のクリーニングって?

また、墓石の汚れがひどい場合、石材店に依頼すると、お墓のクリーニング専門の薬品などを使用し、水垢やコケの取り除くことができます。(墓石クリーニングをもった石材店を選ぶ必要があります。)お墓のクリーニングは、数十年の年月を経てついてしまった汚れを取り除くのが目的となります。ですので、そのお墓が新しく作られた時の状態にできるだけ近づくように、クリーニングを進めていきますが、汚れの種類や石材の傷み具合によって、復元できる美しさに違いが出ます。新しいお墓の時の状態を100点とすると、70~80点の状態を目指すと考えておくと、分かりやすいかもしれません。

お墓のリフォームと宗教儀式、開眼供養や閉眼供養

また石自体の損傷の度合いが大きい場合や、お墓を支える基礎部分からやり直しが必要な場合などは、外枠や石碑をいったん取り除く工事が必要となります。そうなると、現在眠られているご遺骨を一度取り出すことになりますので、その際は、宗教儀式を行うのが一般的です。例えば、仏式だと、閉眼法要(魂抜き)と開眼法要(魂入れ)などを行いますので、お寺のご住職の手配をお願いすることが必要になります。

お墓のリフォームを検討する際に確認しておきたいこと

お墓のリフォームをする際には、「どの部分をきれいにしたい、修理したい」というお客様側のご希望。そして、お墓のプロの目から見た、「修理が必要・しておいた方が良い」という部分があります。まずは、お墓の現地を一緒に見てもらって、あなたの希望を伝えましょう。そして、石材店にもプロの目で確認・診断をしてもらい、どういったお墓リフォームをしていきたいのかの相談をすすめていきましょう。

もちろん、お客様側には、可能な予算の上限などもあるかと思います。その際には、おおよその話しがすすんでいく中で、石材店に、「可能な予算の上限」を伝えておくこともとても重要になります。そうすることで、まったく希望と違ったお墓リフォームになることも避けられますし、リフォームとしてできること、出来ないことの選択をしやすくなります。

なお、大がかりな建て替えではなく、簡単なリフォームであっても、墓地によっては、石材店が指定されている場合があります。まずはお寺の墓地であればお寺のご住職、民間霊園であれば、管理事務所に相談してから、相談する石材店選びをはじめましょう。

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